尾張の官道上街道 後編
サクラも終わって次の花たちが咲くまでに、
以前に歩いた尾張の官道・上街道(うわかいどう)を歩き終えようと、
小牧市からの続き、御嵩町の伏見宿までを歩きました。
前回の続きは名鉄小牧線の田県神社前駅から、
県道27号線の久保一色交差点に出て旧道には入ります。
交差点の角にある神社の祠
ここから県道を離れて左の旧道に入ります。
すぐに犬山市に入りますが、
いつもながら街道沿いには神社閣しか見どころもなく、
今回は少し道標を見ながらの旅を。
犬山市に入って楽田の追分東、
ここが「稲置(いなぎ)街道」と「上街道」の追分。
左に進むと稲置街道で犬山城へと行きますが、
上街道は右へと行きます。
あとは犬山市の東部をひたすら北上して行きます。
羽黒で五条川を渡るとその先は
右に尾張富士を眺めるのどかな田園地帯。
新郷瀬川を合戦橋で渡ると羽黒安戸南にあった道標。
馬頭観音ですが、
その台座には「右 やまみち 左 きそみち」と刻まれています。
道は県道168号線に出て国道41号線をくぐり善師野(ぜんじの)へ。
名鉄広見線が見えると善師野駅手前で左折。
線路を渡ると「善師野宿」の集落、直進していくと、
旧東山道との分岐にある常夜灯、さらに行くと・・・
新しい一里塚跡石柱と馬頭観音があります。
この先で街道は地道の山道へと入り、
久しぶりの峠越え。
緩やかに登る道を行くと
いきなり池のほとりに出ました。
善師野宿の案内には”大洞池”とありましたが、
この道は東海自然歩道にもなっています。
池の先で自然歩道が交わる辻に休憩所がありひと休み ^^;
道はさらに緩やかな登りになり、
空が開けるとまた交差路に出ますが、
ここが「石拾峠(いしひろいとうげ)」。
道を確認してこのあとは下り
峠道の途中にあったふたつの道標。
ひとつは「左 名古屋」でしょうか?もうひとつは
「左 犬山 右 つかお 道」とあります。
つかお?これは犬山の継鹿尾観音寂光院のことか。
街道を歩いていると往々にして本筋かどうかが分からぬことも。
地図はあるものの、道標や案内板を見ると正直、ほっとします。
そして峠道を抜けた先には
新しい道標がありました。
ここも道の分岐になっていて、この右手の道は、
先ほどの道標にあった継鹿尾観音寂光院へと行く
東海自然歩道のようです。
ここからは可児市西帷子(旧石原村)と鳩吹山の麓を行きます。
ふたたび国道41号線に出ると、その手前にあった「馬頭観音」、
ここは山の間を切り開いた”切通し”で石原村と土田(どた)の境界。、
その馬頭観音の後背には
「右ハかち道 (かちとは徒歩)、左ハ馬道 川渡(太田の渡し)ハ東道」
と、刻まれているようですが・・・><:
国道をくぐるとすぐにこの案内板がありました。
「土田城址」への道しるべと、
織田信長生母・土田御前の生まれた地、土田宿へと入ります。
土田公民館の前にある本陣址。
善師野宿から石拾峠を経て土田宿まで、
短い道でしたが、上街道らしい道を楽しみました。
ここからはまた、
町なかの何もない道をただ歩くだけ ><;
今渡神明に出ると富士浅間神社前で、
太田の渡しを迂回した太田橋から来る中山道と合流です。
ここからは伏見宿まであと約一里(4km)ほど。
国道21号線に出て中恵土(なかえど)にある新しい「一里塚跡」石柱。
この先で国道から離れると中山道伏見宿はすぐです。
伏見宿はすでに歩いているため上街道はここまで。
あとは国道を直進して名鉄明智駅へと向かいました ^^;
オマケ!
明智駅の少し手前で、
可児川に架かる野崎橋近くに咲いていたシバザクラ。
快晴の歩き日和!ほどよい汗をかいて、
無事に歩き終えた尾張の官道「上街道」でした。 23日
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