小浜 蓬嶋楼
福井県小浜市の国の重要伝統的建造物群保存地区、
「小浜西組」の三丁町(さんちょうまち)にある
旧料亭「蓬嶋楼(ほうとうろう)」。
今春から土日・祝日限定で一般公開されています。
特にそれが目的ではなかったんですが、
貴重な明治の建造物の公開とあっては外せません。
三丁町は柳町、漁師町、寺町の三町の
総称ともいわれる元茶屋町。
一筋東にある丹後街道沿いの商家町とは違った
千本格子や出格子のある店が軒を連ねています。
そんななかでも三丁町では最大級といわれた、
料亭が「蓬嶋楼」。
明治初期の建物がそのまま残されています。
玄関と玄関わきの前庭
かってはここに松が植えられていたという。
茶の間(帳場)
普段は女将さんがいたところで、
茶箪笥や長火鉢などの品は全て当時のもの。
二階へと上がる箱階段は普通とは違う開き棚で、
その踏み板は丸みを帯びています。
二階座敷は二間
周りに多くの書や画が飾られていますが省略。
奥の主室
床の出窓は三日月
天井からは鹿鳴館時代の灯りですが、
吊り具は金属に見えますがこれが木製と凝っています。
次の間
こちらの床には満月のデザインの出窓で、
これは建築家の遊び心でしょうか ^^
そして芸妓さんたちが用いた
三味線や太鼓などが並んでいます。
客間へと続く廊下には数寄屋造りの屋根で、
見えるのは2回に造られた便所。
奥の客間は残念ながら公開されていません。
1階に下りる階段は
外からの便所の汲み取りのために
全体が跳ね上げ式になっています。
1階大広間への縁側には
歪みの入ったガラス戸が使われています。
「蓬嶋楼」といえば松といわれたそうですが、
その面影が残る主庭。
そして大広間
ここにも画、書などが飾られていますが省いています。
ここにも鹿鳴館時代の灯りがありました。
もちろん金属に見える木製の吊り具です。
最後は建物の随所に見られる職人の技!
そのひとつ、見事な細工の障子格子でした。
失礼を断って
関係者の方の詳しい説明を聞きながらの撮影。
またひとつ、小浜の思い出ができました。 23日
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おはようございます~
長火鉢に神棚のお部屋
床の出窓の三日月、
灯りも吊り具が木製なのにまるで金属のようだったり
障子格子も凝った意匠で
旧の大料亭はさすがですね。
いいものを見せて頂きました。
投稿: 彩 | 2015年8月27日 (木) 06時14分
彩 さん
今年の春から無料公開されている旧料亭でした。
この日は偶然でしたが、
こういう旧い建物の公開はうれしいですね。
パンフには詳しい説明がありませんでしたが、
個人的な好みも入れて、
聞いた説明を思い出しながら載せてみました ^^
投稿: 好好爺 | 2015年8月27日 (木) 16時57分