伊勢別街道
桑名の「七里に渡し」の”伊勢国一の鳥居”とともに、
東海道関宿の東の追分の”一の鳥居”が、
時を同じくして建替えられました。
その新しい鳥居をまだ見ていませんでした。
花も気になるところですが、体力と脚力も気になります ^^;
これを機に鳥居のくぐり初めを兼ねて、
この日は9年ぶりの「伊勢別街道」歩きました。
竣工式が行われてからひと月の真新しい鳥居。
ここから津市江戸橋の”伊勢街道”追分まで、
約18キロほどの伊勢別街道。
鳥居をくぐって坂を下りるとあとは南に直進して行きます。
四日市日永追分から伊勢にいたる伊勢街道の支道で、
江戸時代には京都方面からの参宮客で賑わった道ですが、
そのころは「いせみち」、「参宮道」、「山田道」などと記され、
伊勢別街道の名が使われるのは明治以降という。
鈴鹿川を「勧進橋」で渡りますが、
早くも雨が降り始めました。
この日の予報は降雪量0%だったんですが、
梅雨ですものね ><;
橋を渡るとすぐ左手にあるのが
「鈴鹿駅家跡(すずかのうまやあと)」で、
馬や人夫を備え宿舎を設けた場所。
その一画には目印に植えられていたという
”御厩の松”と呼ばれる松の根株が保存されています。
ここを左折し、連子格子のある家並みを見て行き、
県道10号線に合流すると名阪国道をくぐります。
右に石山観音道を分けるとすぐに県道と分かれ楠原宿へ。
ここは東海道関宿追分からわずか30分ほどの
短い距離にある最初の宿場だけに、
次の椋本宿の補助的な宿場町であったのでしょう。
再び県道に出てすぐに左折し山道を行くと芸濃町林。
雨は止みそうもなくさらに強くなり傘を差します ><;
蛭谷街道との分岐に建つ旧明村役場、現芸濃町資料館。
洋風建築の古い建物ですが一見の価値あり、
ただし外観だけで ^^;街道はここで右に折れます。
再び県道に合流しますが、
その合流地点に建つ道標県常夜灯。
”右 さんぐう道 左 京道”とあります。
雨がこれ以上ひどくなればエスケープもと思いながら、
この街道は椋本(むくもと)からしか路線バスはなし ><;
そこまではただ歩くだけです ^^;
その椋本に入る手前を行く「横山池」沿いの道、
雨は降り続きます。
椋本宿入口に建つ道路里程標の標柱と、
きれいに色ぬきされた道標。
この前がバス停でエスケープするならここでしたが、
ちょうど津行のバスが出るところ・・・逃せばあと1時間後。
しかしここは外せないところで宿場に入ります。
宿場(街道)に残る唯一の宿、旅館「角屋」。
名前の通りちょうど宿場の真ん中あたりの角にあり、
木造切妻造桟瓦葺で江戸時代の古い建物です。
入口に掲げられた多くの”参宮講札”に
往時の賑わいが偲ばれます。
(旅館は平成25年12月に廃業されているそうです。)
ちょうどバスが通過していきました ^^;
ここから県道10号線に合流するとあとはもう歩くだけです。
芸濃インターを通過し、その先で旧道に入ると高野尾町。
長~~い集落を歩いて
再び新道に合流する手前にあるお堂。
”ぜに可け松”と刻まれた石柱が建ちますが、
ある民話に残る伝説の松があったという。
再び何もない道を行きます。
大里睦合町で10号バイパスから分かれ再び旧道へ入ると、
しばらくで大里窪田町、ここから窪田宿です。
「明治天皇窪田御小休所」の碑が建つ建物。
ここが本陣のあったところか?
この先で国道23号線中勢バイパスを横断します。
街道も残るはもう少し ^^;
直進してしまいそうですが、
紀勢本線の跨線橋手前で右折、細い道に入ります。
すぐにある「窪田常夜灯」、江州の文字がみえますが、
文化14年(1817)、近江国の金物商たちが
神宮へ寄進したもので津市内で最大のものです。
すぐに一身田駅の踏切を越えます。
左に高田本山専修寺、寺内町を見て先を急ぎます。
近鉄名古屋線江戸橋踏切を越えると
伊勢街道との追分はすぐ。
その伊勢街道との追分に建つ常夜灯。
東海道関宿東の追分からちょうど5時間でした。
この先、伊勢街道は南下していきますが、
この日はここまで、近鉄江戸橋駅へと向かいました。
結局エスケープすることもなく歩き終えました。
見どころの少ない伊勢別街道ですが、
それなりに楽しく歩ける道のひとつです。 4日
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津市芸濃町椋本の角屋旅館は、一昨年(25年12月)廃業されました。
投稿: まるごとみえ | 2015年7月 8日 (水) 03時35分
まるごとみえ さん
ご覧いただき、コメントありがとうございます。
廃業されていたとは知りませんでした。
ご指摘ありがとうございます。
投稿: 好好爺 | 2015年7月 8日 (水) 06時11分