芭蕉と杜国・田原市保美町
旬ものを挟みましたが我が趣味の世界です ^^;
「渥美半島菜の花まつり」の伊良湖のメイン会場から、
戻る途中の保美町にある免々田川(めめたがわ)。
ここも「菜の花・桜まつり」会場でした。
鯉のぼりが泳ぐ川沿いに咲く菜の花と、
傍らには植栽された河津桜の並木が続きます。
桜が咲いていれば最高のコラボでしたが・・・
残念ながら開花はまだでした ^^;
ここ保美といえば芭蕉の愛弟子「杜国」が隠棲したところ。
当時の尾張国で御法度の空米売買をした罪で追放され、
当時の畠村(現福江)に身を寄せたあと、
ここ保美の里に移って生涯を終えています。
以前に芭蕉を追って歩いていますが、
この川沿いを少し南に歩くと「杜国の屋敷跡」があります。
小さな公園に整備された屋敷跡に杜国の句碑が建ちます。
句碑文は
”旧里を立去て伊良古に住侍りしころ
春ながら名古屋にも似ぬ空の色 杜国”
戻って東に行くとある「潮音寺」。
山門から
本堂
本堂の左手にある
杜国の墓と「師弟三吟」の碑です。
かなり摩耗していますが碑文は
「麦はえて 能隠家や 畑村」 ばせを
「冬をさかりに 椿咲く也」 越人
「昼の空 蚤かむ犬の 寝かえりて」 野仁(杜国)
芭蕉は”笈の小文”の途中で弟子の越人とともに、
ここ保美に杜国を訪ねています。
その翌年に伊勢で落ち合った二人は、
”吉野にて桜見せふぞ檜の木笠”、”我も見せふぞ・・・”と、
吉野から須磨、明石までの旅を続けます。
駐車場の隅の岩庭園?の前に咲く菜の花。
「笈の小文」の旅を終えたあと伊良湖に戻った杜国は
その2年後に30余歳の若さでこの地で生涯を終えます。
桜の季節はまだ先ですが
芭蕉を追って始めた我が”ぶらり旅”、
8年ぶりの田原市保美でひとときの懐古でした。
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好々爺さん
そういえば、好々爺さんには「芭蕉翁」関係の文章が多かったですね。芭蕉研究家でもいらっしゃるですね。渥美半島へは、芭蕉翁も訪れていますが、「杜国」との交流が主なものだったのですか。久しぶり古典の世界に遊ぶ楽しさを味わいました。
投稿: shuttle | 2013年3月10日 (日) 17時36分
shuttle さん
芭蕉研究家などと恐れ多いものではありません。
ただ、定年後の目的のために興味のあった
芭蕉「奥の細道」の全行程を歩いたことから、
そのあと「芭蕉紀行」を追っかけてきました。
ここ渥美の保美へは名古屋で愛弟子だった「杜国」を思い、
旅の途中に吉田(豊橋)からわざわざ会いに来ています。
投稿: 好好爺 | 2013年3月10日 (日) 18時09分
こんばんは☆
好好爺様の「趣味の世界」もファンです☆
豊かな表現力に こちらの心もふっくらとほころびます☆
これからも いろいろと語ってくださいね☆m(_ _)m
投稿: miyabi | 2013年3月10日 (日) 21時58分
miyabi さん
ここは何かにつけ思い出のところでつい力が入ります。
芭蕉の追っかけもほとんど終わりましたが、
またできれば思いでの地にも出かけて見たいですね ^^
投稿: 好好爺 | 2013年3月11日 (月) 18時35分