彦根藩 城下町散策
何度も訪れている彦根城周辺ですが、
彦根の城下町を散策するのは初めてでした。
今まで解体修理されていた「旧池田屋敷長屋門」が、
昨年10月末に復元されて一般公開されています。
彦根城の中堀に近い第三郭にあるその「長屋門」。
彦根藩の中級武家屋敷の門として貴重なものですが、
なかでも解体修理中に確認されたという「馬屋」の構造。
正面左端の門を入ると右手にある「馬屋」
その奥には奉公人の部屋がありますが、
ここから先は立ち入り禁止 ^^;
さて、その馬屋ですが
今回確認されたその中央部分の漆喰タタキ部分。
説明には
”後方半分がすり鉢状に傾斜させてあり、馬の排せつ物が
中央に設置されている容器に流れ込む構造となっている”と。
修理前には床板が張られていたそうですが、
長屋門にある「馬屋」を見たのは初めてでした。
長屋門はこれだけでしたが必見!
ただ、これだけでは寂しいと手にした栞を手に・・・
ここから「埋木舎」のある中堀沿いを行き、
「夢京橋キャッスルロード」へ出ます。
観光客で賑わう新しい城下町をスルーして突き当たると、
昭和新道(旧外堀)と芹川の間にある「芹橋二丁目」に出ます。
一旦集落を抜けて芹川堤防から見た町並み、
ここが今も残る善利組「足軽屋敷」のあるところです。
手にした案内図にあるその町割りは
何筋かの十字に区切られた細い道筋で囲まれており、
南から北、東から西へと散策して行きます。
まずはその中心部にあるのが「辻番所」。
城下への人の出入りを監視するところで
一番期待していたところですが、
ただいま修理中で、これは残念でした ^^;
町なかの道ですが、
ご覧のようにすべて車1台が通れるほどの細い道。
すぐに同じ道筋にある「太田邸」
足軽屋敷は今でも30数軒が現存しているそうですが、
手元の案内図には6邸。
すべてが個人所有で現在も住まわれています。
途中の一軒が確認できませんでしたが、
こちらは「太田邸」。
玄関口にはそれぞれの説明板があります。
どんつき
この町割りには城下を外敵から守るため
「どんつき(行き止まり)」や「くいちがい」など、
道のところどころに工夫がされています。
またもうひとつの見どころはこうした「見越しの松」。
彦根藩の足軽は、
門構えで庭付きの一戸建てを与えられていたそうです。
「中居邸」
そして足軽屋敷のなかでも現存屋敷では
最も古いといわれる「林邸」。
棟からは天明7年(1787)の祈祷札が見つかっているとか。
戻る途中でも
こうした「どんつき」が多く見られます。
彦根城下で最も賑わう?夢京橋キャッスルロードや、
四番町スクエアのすぐ傍で、
ひっそりと往時の姿を残す「芹橋二丁目」の町並みです。
「中級武家屋敷の長屋門」と「善利組 足軽屋敷」、
ふたつの彦根藩屋敷を訪ねた彦根の城下町でした。
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好々爺さん
彦根では、お城しか、見学していません。こうして、貴重なお写真を拝見すると、城下町の様子が興味深いです。足軽屋敷など、現在の普通の民家より、数倍立派ですよね。
投稿: shuttle | 2013年1月16日 (水) 11時18分
shuttle さん
私も足軽屋敷は初めてでした。
観光スポットとしてはやはりお城周辺になりますが、
偶然もらったパンフを見てこれはと訪ねました。
古い建物だけに傷みもあり、実際に住まわれているということで
詳しくは載せていませんが、
その屋敷の構造を見るとこれは凄いと思いました。
投稿: 好好爺 | 2013年1月16日 (水) 16時29分