鹿島詣
芭蕉紀行の集大成「奥の細道」を歩き終えたあと、
やることもなく芭蕉ゆかりの地と句碑を追っかけて、
近江大津の地から始めた我がブログ。
「野ざらし紀行」、「笈の小文」の旧東海道と中山道、
「更級紀行」の善光寺西街道、京都の「嵯峨日記」と、
歩いてきましたが残すのは「鹿島詣」だけでした。
今回は久しぶりに芭蕉紀行を歩こうとその「鹿島詣」、
まさか^^;
こんなに暑くなるとは思わぬ旅だちでした。
JR成田線佐原駅下車。
利根川を「水郷大橋」で渡ります。
「野ざらし紀行」から2年後、
芭蕉が”鹿島の月を見んと・・・”出た旅が「鹿島詣」。
芭蕉は江戸深川の芭蕉庵から
船で中川から江戸川を下り千葉の行徳へ、
そこから徒歩で八幡、鎌ヶ谷を経て
利根川沿いの布佐(現在の我孫子市)に出ています。
横利根川黄門とふれあい公園
そこで漁師の家に泊りましたが、
あまりの魚臭さにたまらずそのまま利根川を下り、
水郷佐原から潮来へと水路で鹿島に入っています。
潮来に向かう途中の田園風景
残念ながら今は水路で鹿島に行くことはできません ><;
そこで一番潮来に近い佐原から
陸路で鹿島に入るコースを歩くことにしました。
単調な歩きですが、
我が「芭蕉紀行」のこれが最後の歩き旅。
それにしても暑い日 ><;
潮来に入る手前の与田浦
そして、渡る北利根川(常陸利根川)の潮来大橋と、
水郷めぐり遊覧船のりば方面。
水郷潮来といえばあやめと嫁入り船。
欄干にはデザインされた透かし絵がある、
潮来大橋の歩道橋(メロディ橋)を渡り、
祭の準備か?提灯の揚がる潮来の町なかをみながら
市街地を抜けると鹿島に入る「神宮橋」。
橋を渡ると大船津で、昔は鹿島詣で賑わった川港。
芭蕉たちはここで下船すると深川時代から縁のあった
仏頂和尚を「根本寺」に訪ねています。
その「根本寺」
山門をくぐった境内、左には新しい句碑があります。
句は ”寺に寝て まこと顔なる 月見哉 ”
その「鹿島詣」
芭蕉は鹿島に月を見に来ていますがその日は雨 ^^
本文では、” ひるよりあめしきりにふりて、
月見るべくもあらず。・・・”と。
本堂前
その右手前に旧い句碑があります。
残念ながら句碑の下には廃材が積まれていて、
チョッと残念でしたがその部分をカットしています。
句は ”月はやし 梢は雨を 持ちながら ”
月を見に来て雨に降られながら、
そんななかで詠んだ芭蕉の思いでしょうか。
これで我が鹿島詣では終わりましたが、
やはりここまで来たからには「鹿島神宮」です。
芭蕉も鹿島神宮への参詣は目的であったはず。
楼門
本殿は工事中?
このあと境内樹叢、奥の院、要石、
そして御手洗池を参拝して鹿島の旅は終りました。
念願でした「芭蕉紀行」
最後の「鹿島詣」は汗のしたたり落ちる暑い日 ><;
この日も忘れられぬ日になりました。
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好好爺さん
芭蕉先生の「鹿島紀行」を、なぞってのご旅行、素晴らしいです。芭蕉先生の威徳は、日本各地で追従者を生み出していますね。最大の「奥の細道」巡りでは、毎年数多くの人が同じ道を辿っています。好好爺さんは、更に「野ざらし紀行」、「笈の小文」「更級紀行」「嵯峨日記」と芭蕉先生の後を歩いておられます。本当に敬服に値します。私は、単なるパック旅行で、鹿島神社と直ぐ近くの香取神社にお参りしていますが、勿論、最大の目的は、「潮来船」に乗り、女船頭さんに漕いで貰う事でした。
投稿: shuttle | 2012年7月26日 (木) 15時54分
shuttle さん
歩き始めはやはり芭蕉の「奥の細道」と決めていました。
”旅を栖”とする、先人芭蕉の域には程遠いですが、
これほど旅(歩き)に導いてくれる手引書はありません。
仰るように今はたくさんの人が歩き、
奥の細道めぐりのツアーまで企画され嬉しいことです。
鹿島詣
できれば水郷めぐりと佐原の町めぐりはしたかったんですが、
この日の目的はただひとつでした。
そちらはまたあらためて楽しみたいと思っています。
投稿: 好好爺 | 2012年7月26日 (木) 17時56分
芭蕉紀行 も 踏破されたんですね☆おめでとうございます!!☆m(_ _)m☆
芭蕉の素敵な俳句も、当地を実際に歩いたら さぞや味わいも一入。翁の心境に寄り添えることでしょうね。
私は、紀行文もまだまだ ですが、お蔭様で全部読んでみたくなっています。
何につけても、好好爺様に感謝しています。
ありがとうございます。m(_ _)m
投稿: miyabi | 2012年8月 1日 (水) 04時23分
miyabi さん
陸奥前途三千里の旅は定年前から決めていました。
そしてこの旅がその後も芭蕉を追っかける思いになりました。
鹿島は歩いての追っかけではないだけに、
そのルートに悩み時間がかかりました。
一応、これにて芭蕉紀行は踏破しましたが、
歩きは続けたいと思っています。
それがどこになるか・・・
まだ楽しみを残しておきたい、そんな心境です ^^
投稿: 好好爺 | 2012年8月 1日 (水) 18時22分