大和街道・奈良から伏見へ
山科の旧東海道髭茶屋追分から六地蔵を経由して、
伏見から大阪高麗橋までの東海道57次を歩いたときから、
いつかは歩きたいと思っていた大和街道(奈良街道)です。
伏見から奈良へのルートはいくつもあり悩みましたが、
この日はてっとり早く奈良から伏見へと歩きました。
ところがこの街道はどこが起点(終点)か分かりません ><;
奈良猿沢の池
この後ろが暗越奈良街道から初瀬街道を結ぶ
上ツ道(上街道)です。
ということで、ここからスタートしました。
まずは三条通から春日大社一の鳥居を左折して
登大路の県庁東交差点に出ます。
その東角にある道標
西面に「右 大阪 はせ 左 うぢ 京 」とあります。
ここから国道369号線を北に歩きます。
すぐに転害門
この辺りまでは古い町並みが見られますが、
車もまた多い ^^;
この先で国道から離れ旧道へと入ります。
ゆるい坂道を上っていくと般若寺の楼門、
しばらくは旧道の雰囲気を楽しみながらの歩きですが、
すぐに「奈良豆比古(ならづひこ)神社」があります。
秋祭宵宮で奉納される能楽「翁舞」で知られるようです。
すぐ傍にある道標
「東面 右 京 うぢ 左 かすが大ふつ 道」
「南面 すぐ 京 うぢ 右 いが いせ 道」
道はすぐに県道に合流し、
その先の梅谷口で右に行けは加茂から伊賀への道ですが、
直進して奈良市から京都府木津川市へと入ります。
正直なところ、
ここから伏見までは単調な歩きで、
何も見どころはありません ><;
道の周辺に点在する神社仏閣を見ながら
国道24号線を渡ると街道は左の道へ入ります。
歩く本人だけが楽しむ街道歩きで、
ほとんど中抜きの記事になりますがご容赦を ><;
旧道の雰囲気が残る木津の町並み。
静かな通りを抜けると木津川に突き当たり、
その手前には「和泉式部の墓」などもありますが、
ここは墓碑だけで見て通り過ぎます。
泉大橋で木津川を渡ると山城町上狛。
山城茶業として発展してきた山城の町、
ここからしばらくはJR奈良線につかず離れずですが、
見るのはやはり神社仏閣ばかり ^^
”井出の玉川”を渡りひたすら歩き続けて、
青谷川を青谷橋で渡るとようやく城陽市に。
南城陽から久しぶりに国道24号線に合流すると、
城陽市の中心部に入りすぐに旧道へと分かれます。
途中にある「久津川車塚古墳(国指定史跡)」
ただの雑木林にしか見えませんが ><;
結構大きく中に入れますがここは素通り ^^
ここからすぐにJR新田駅
その四つ角にある道標
ここが右から来る「大和街道・宇治道」との分岐。
右に行けが宇治の宇治橋から六地蔵に出ますが、
こちらは直進して行きます。
(1日目はここで雨になり大久保駅から帰りました ><;
あと少しですがここからは2日目になります。)
この先、旧道は県道69号線をしばらく歩きます。
小倉西山の標識
直進すれば観月橋はもうすぐなんですが、
ここから再び県道から離れます。
このあと旧道は近鉄京都線と並ぶように行き、
向島駅の先で近代的な町並みから一変する
向島の町筋に入ります。
趣のある通りを抜けると
「観月橋」の南詰に飛び出しました。
渡る川は宇治川
この下流にある橋本地域で木津川、桂川と合流し、
川は淀川となります。
観月橋を渡り外環状線を歩道橋で越えます。
御香宮前交差点の1本南になる東西のこの道が、
六地蔵から伏見宿への京街道。
ここがはたして大和街道との分岐になるのか?
それとも観月橋を渡らずに六地蔵に向かうのか、
そのあたりはよく分かりませんが伏見宿へと歩きます。
西への一本道
油掛通りを突き当たると”四ツ当り”で、
道は左へそしてすぐ右へと曲がる枡形です。
ここからが伏見宿の中心部になります油掛町。
左に竜馬通りを見ると
すぐに竹田街道分岐です。
角に「市電発祥の地石標」が建ち
南北に走る道が「竹田街道」。
京街道はさらに西に行き濠川を阿波橋で渡り南下しますが、
今回の街道歩きはここまででした。
道を左に曲がると「京橋」
古くは京と大阪を結び、琵琶湖をへて東海道や
北陸とも連絡する交通の要所でもあったところ。
この左手にある「寺田屋」は
その面影を残す唯一の船宿といえます。
ムチャ中抜きになりましたが念願の「大和街道」、
奈良から伏見へと楽しんだ街道歩きでした。
« 豊鉄渥美線・三河田原 | トップページ | 御香宮神社 »
「歩く・街道」カテゴリの記事
- 旧東海道 品川から日本橋へ(2023.09.29)
- 旧東海道歩き 神奈川から品川(2023.09.27)
- 旧東海道 藤沢から神奈川(2023.07.27)
- 旧東海道 大磯から藤沢へ(2023.07.25)
- 熊野街道脇道 大紀町(2022.11.10)
春日大社のあたりはよく行きますが、そのあたりから伏見まで続く古い街道があるとは!
とても興味深く拝見しました。所要時間はどれくらいかかったのでしょう?
奈良と京都、大阪を起点として考えると遠いのですが、隣同士の県で、裏?から回ると近いのですよね。
今も残る道標に当時の趣を感じます。
ブラタモリの関西版があればいいのに!
寒いのに好好爺さんがお元気なのには驚きます。
投稿: フデ | 2012年1月30日 (月) 11時29分
フデ さん
今回は伏見で京街道に合流するコースを選びました。
雨で2日間になりましたが
通しで歩いても7時間30分(35キロ?ほど)です。
道標や常夜灯、神社仏閣を見ながらの歩き、
古い町並み拝見などは本人だけの楽しみです。
歩いていると寒さも忘れますよ ^^
投稿: 好好爺 | 2012年1月30日 (月) 17時56分
好好爺さん 今日は
ここに書かれた街の名前とか、橋の名前、有名建築物などを頼りに「google earth」で、辿って見ようとしましたが、結構、難しいです。自動車と、徒歩の兼用で行かれたのですか。写真も綺麗に撮れていますから、成る程、7時間以上掛かったでしょうね。私もご一緒に旅をした気分です。
投稿: shuttle | 2012年1月31日 (火) 09時34分
shuttle さん
道中の木津川市、城陽市はほとんどカットしているため、
幹線から外れる旧道を辿るのは難しいと思います。
私も参考にしたHPを地図にトレースしての歩きでした。
今回に限らず街道歩きはすべて徒歩です。
撮影は見どころはもちろんですが、
旧街道の要所をメモ代わりに撮ることが多いですね。
投稿: 好好爺 | 2012年1月31日 (火) 16時50分