暗越奈良街道
相変わらず暑い日が続いていますが、
また街道歩きに出かけました。
以前に奈良から大阪玉造まで歩いた
「暗越奈良街道(くらがりごえならかいどう)」。
今回は大阪の枚岡から奈良へと歩きました。
枚岡といえば、
まずは「枚岡神社」に参拝。
ここからハイキングコースを歩き
枚岡公園で国道(旧奈良街道)に出ます。
懐かしいあの悪名高き国道308号線。
今でも鮮明に覚えているこの国道の急坂下り、
いつか反対に上ってみたいと思っていました。
5年ぶりの暗越です。
街道沿いにある芭蕉句碑
”菊の香に くらがり越える節句かな ”
元禄7年(1694)、旧暦9月9日の重陽の節句に
奈良から大阪へと暗峠を越えたときの吟ですが、
これが芭蕉の最後の旅となり
ひと月後の10月12日に芭蕉は大阪で亡くなります。
さて、本題に ^^;
ここから暗峠(くらがりとうげ)まで2キロですが
すでに急傾斜に入っている道を急登して行きます。
急坂を喘ぎながら行き、
途中の額田橋を渡ると左に”不動明王像”、
右に”・・大神”と刻まれた多くの石群があり、
ここで一息入れます。
小休憩のあと再び大汗をかきながら・・・><;
ようやく「弘法水と笠塔婆」に着きました。
湧く水はかっては飲料水として利用されていましたが、
今は飲めません。
右奥にある高い石柱が「笠塔婆」で、
旅人の安全を祈って鎌倉時代中期に
建てられたものだそうです。
ここまでくればあとはもう楽なもんです。
この辺りは”府民の森”や
”生駒山上”へのハイキングコースが
いたるところで分岐し、合流します。
開けた山間の景色に癒されて、
やがて集落へと入りますが・・・
この左の道が国道308号線です ^^
とにかく旧街道には似合う道ですが・・・
ほんとにこれが国道か?と思うような道が、
いたるところにある暗越奈良街道です。
田んぼの案山子を見て
最後の上り道
上りきれば「和州矢田山出迎地蔵尊」
多くの道標と常夜灯が建ち並びます。
そして
暗峠(くらがりとうげ・455m)です。
大阪府東大阪市と奈良県生駒市の県境。
出会った多くのハイカーはここから
それぞれのハイキングコースに分かれます。
街道歩きは我が身だけ ^^
くぐるのは「信貴生駒スカイライン」
そして生駒市西畑町に入ります。
すぐに西畑の棚田が広がります。
稲穂が美しい棚田
”棚田を守る会”の方々が育てられている花畑。
暗越奈良街道は
ここから一気に南生駒まで下ります。
この先、南生駒から榁木峠を越えて
奈良市”尼ヶ辻”までへと・・・続きます。
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このラインは知りませんでした
畿内は日本では一番人の往来が多かった地域
過去の人々の営みが
今でも偲ばれる場所が多いのが魅力ですね
歩かれ、撮られた写真に
それが感じられるようです
投稿: 雪だるま | 2011年8月29日 (月) 05時39分
雪だるま さん
伊勢参宮本街道で一番人気のある峠道
自分ではそう思っています。
この区間はほとんどが国道ですが
むしろ車が走るのに違和感を感じます。
人が歩いた道
それが色濃く残る暗越。
一人でも楽しく歩ける旧街道です。
投稿: 好好爺 | 2011年8月29日 (月) 07時45分