須磨浦公園から須磨寺
芭蕉紀行「笈の小文」、
芭蕉の旅を追って歩いた須磨・明石を再訪の続編です。
明石から山陽電車で須磨浦公園へ。
須磨浦ロープウェイと共用になっている?駅前を右に、
鉢伏山ハイキングコースの緩やかな道を登っていくと、
道が右にカーブする手前に
蕪村の「春の海終日のたりのたりかな」の句碑がある。
海を背景にした絶好のロケーションにある句碑の横は?
展望所でしょうか記憶にあまり無い ><;
このカーブした道の角に(写真の右手です^^)
こちらは海を眺めるように芭蕉の句碑があります。
少し木が大きくなって下部が隠れていますが、
「蝸牛(かたつむり)角ふりわけよ須磨明石」(笈の小文)。
そしてさらに坂を行くと子規・虚子の句碑もあります。
戻る途中、国道2号線の傍にある敦盛塚へ
一の谷の合戦で源氏の武将熊谷直実に討たれ、
16歳で命を落とした平敦盛を供養するために
建てられたという(異説もあり)大きな五輪塔です。
ここから須磨浦公園を通って須磨寺へ
海と国道に沿った500メートルほどの公園ですが、
”阪神淡路震災モニュメント”や”みどりの塔”などを見ながら、
心地よい浜風を受けて行くと・・・
一の谷古戦場「源平史蹟 戦の浜」の石柱。
この辺りが源平の戦いの舞台となったところだそうです。
芭蕉が「笈の小文」で、
”一の内裏やしき、めの下に見ゆ” と書いているのは、
ここから少し山側に上ったところにある「安徳天皇内裏跡伝説地」
ではないかと?思いますが今回もパスしました。
ここから須磨寺までは前回はバスでしたが今回は歩きます。
「山陽須磨駅」の先で北に折れ(左へ)、
山陽電車の線路をくぐるとすぐにある「現光寺」
入口にある「源氏寺」の碑には
源氏物語の須磨の巻の一説が書かれています。
光源氏が住居跡とも伝えられるこの寺ですが、
境内には芭蕉の三段切名句
「見渡せば ながむれば見れば 須磨の秋」(笈の小文)
の句碑と、ここにもやはり子規の句碑があります。
さらに北へと行くと須磨寺駅から商店街を通ってくる
須磨寺(福祥寺)の参道に合流。
その「須磨寺」
前回はバス停を間違えて裏からの参拝でしたが^^
今回は正面から龍華橋を渡って・・・
仁王門
くぐって左右に建つ塔頭を見ながら境内参道を行くと、
左手にある「源平の庭」
一の谷の合戦で熊谷直実が平敦盛を呼び返す場面の再現、
二度目ですがこれは以前の記憶が鮮烈にあります^^
見どころはたくさんありますが、
あまりにも多いので省いて行きます^^;
石段を登り唐門をくぐると
正面に本堂
そして境内右奥に
弁慶の鐘
左手には
義経腰掛の松
さらに
奥の院参道へと続きます。
ここは途中まで行きます
三重塔
さらに奥へと
ここです。
これは見逃すわけには行きません 、 「敦盛塚」。
謡曲”敦盛”と話は絡みますがこの「敦盛首塚」、
説明板には「首と胴を別々埋葬し胴塚は一の谷にあり」と、
先ほどの「敦盛塚」がそれです。
これでほぼ須磨寺は終わりですが、
戻る途中の本堂前、
左横にチラッと見えるんですが、見えない?
今回再訪の目的でした芭蕉句碑があります。
5年ぶりです^^
「須磨寺や 吹かぬ笛きく 木下やみ」(笈の小文)。
芭蕉はこの須磨寺の木陰で往時を懐古し、
笛の名手、平敦盛が吹く笛の音を聞いたような気がした・・・
一の谷合戦の美しくも悲しい物語です。
敦盛遺愛の「青葉の笛」はこの須磨寺にあります。
戻る駅から眺める海。
5年前に芭蕉紀行を追っかけた須磨・明石を再訪、
「笈の小文」の終章は平家終焉の入水の様 がつづられ、
” 千歳のかなしび此浦にとゞまり、素波(しらなみ)の音にさへ
愁(うれひ)多く 侍るぞや。” と結ばれています。
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残暑厳しい中 〔笈の小文〕の旅、ご苦労様です。
明日の〔大坂〕を楽しみにしています。
杜若が咲いていてくれると嬉しいのですが …(*^-^)
投稿: 茶太郎 | 2010年9月11日 (土) 12時06分
茶太郎 さん
先、先を読まれていますなぁ。
しかし、今回は大阪ではありません^^
杜若、ですねぇ、ありがとうございます。
大坂にて・・・
杜若語るも旅のひとつ哉
投稿: 好好爺 | 2010年9月11日 (土) 17時53分
明日を待たずに 判明いたしましたね!
好好爺さん 失礼いたしました。好好爺さん茶太郎さんと さきに書けばよかったんですが
茶太郎さんの 千里眼に 圧倒されました。
フウ〜〜〜
改めて 明日の ぶらり〜を どきどきいたします。
好好爺さんが 続きます・・・と予告されるだけで どきどきするわたしでしたので・・・
投稿: きなこ | 2010年9月11日 (土) 20時24分
きなこ さん
まさか?明日の記事がどこかはご存知ないと思いますが。
もしかして「笈の小文」ををお読みなら・・・
芭蕉紀行このあとどこか?お楽しみに。
投稿: 好好爺 | 2010年9月11日 (土) 20時52分