雛の里・八女ぼんぼりまつり
長々と続けてまいりました九州雛めぐり、これが最終です。
福岡県南部に位置する八女市、
茶処としても知られる八女は、また和紙と提灯、仏壇など、
伝統工芸の町でもあります。
その伝統工芸の技で九州一の人形づくりの町と知られる八女、
素朴な「箱びな」の古里でもあります。
「箱びな」と「おきあげ」
田舎雛として作り出された雛人形・・・
「箱びなは」ここ八女で昭和30年代まで作られていたという。
八女市福島地区、
ここにもまた白壁の町並みがありました。
中心部を通る旧往還道(豊後別街道)に沿って続く
古い家々に飾られるお雛さん。
さすがに雛の里、見事に「箱びな」が飾られています。
旧木下家住宅「堺屋」に飾られていた「箱びな」から、
明治、大正、昭和のお雛さんです。
明治25年(1892)、衣装は少し華やかです。
大正時代の典型的な田舎雛衣装。
ご覧のとおり女雛の衣装の袖がほころびていますが、
袖口に使われているのはカンナ屑とその木片だそうです。
昭和20年(1945)
衣装が綺麗になってきています。
箱の上部に小簾がありますが素材は紙です。
昭和27年(1952)
衣装も煌びやかになってきました。
時代を通じて女雛の天冠は素晴らしいですが、
ここにも仏壇を作る技が生かされているそうです。
場所は違いますがこれも「箱びな」?
昭和10年(1935)とあります。
この日は月曜日でしたが
町の家々の雛飾りはほとんど開放されていました。
こちらは親から孫までの雛飾り。
そして復活しました平成の「箱びな」もありました。
衣装も平成の内裏雛らしく華やかで、
小簾も正式なもの、箱も桐箱と豪華になっています。
八女市福島白壁の街並みに、
素朴な「箱びな」を訪ねた「雛の里・八女ぼんぼりまつり」。
九州ひな紀行の最後にはぴったりの町でした。
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九州シリーズ、とても楽しませていただきました。
ここも、開放的にお雛様をご披露しているんですね。
箱雛、おきあげが、めずらしかったです。
投稿: フデ | 2010年2月26日 (金) 10時21分
フデさん
九州雛めぐり、ご覧いただきありがとうございます。
柳川のさげもんをと思っていたら、
近くの町でたくさんのひなまつりが開催されていて、
思わず回れるところはとスケジュールに。
どの町も開放的で皆さん親切でしたよ。
箱雛とおきあげ、
ともに素晴らしい雛人形との出会いでした。
投稿: 好好爺 | 2010年2月26日 (金) 18時28分