東海道・宇津ノ谷峠
3ケ月ぶりの東海道歩きでした。
前回は江尻から丸子まででしたが、
今回はその先の岡部、藤枝そして島田までです。
前回終わった丸子の丁子屋の前、丸子橋。
ここから島田宿までおよそ25キロほどの行程ですが、
あまり見るところがないこの街道でいきなり待ち構えるのが
「宇津ノ谷峠(うつのやとうげ)」。
ここが今回の街道歩きのハイライト!です。
取っ付きは道の駅「宇津ノ谷峠」。
その傍にあるハイキングコース「つたの細道」の入口。
こちらは在原業平ゆかりの古道で古代の東海道。
岡部の手前で峠越えの旧東海道に合流しますが・・・、
この様子では少々荒れ気味かも?
旧道はこの横の歩道橋で国道を渡り宇津谷集落に入ります。
峠の手前にある小さい集落ですが家々には屋号の木札が掛かり、
趣のある家並みが続いていて往時の様子が偲ばれます。
その中にある「お羽織屋」。
秀吉が小田原攻めの帰りにこの家の主に賜ったという
陣羽織が展示されています。
道は集落の先で「明治のトンネル」の案内表示に従い
正面の道を登ります。
この突き当りを右に、そして左へと折れます。
県道からも車で入れるのか駐車場のあるトンネル広場。
広場の東屋の奥にある「明治のトンネル」です。
この宇津ノ谷峠には4本のトンネルがあります。
国道1号線の上下線に昭和のトンネルと平成のトンネルが、
迂回する県道には大正のトンネル、そしてこの明治のトンネルです。
旧道の峠道はこの明治のトンネルの上を通ります。
トンネルを確かめておいて旧道の峠道に戻ります。
こちらが旧東海道の登り口。
峠への入口から見下ろす宇津谷集落です。
この先で「明治のトンネル広場」を下に見て峠に入ります。
思っていたより明るく広い道です。
俳人「雁山の墓」を見て更に登ると右に石垣がありました。
ここは峠の地蔵堂跡の石垣だそうですが、
石垣を見て道を回り込んで行きます。
ここが峠直下の「峠の地蔵堂跡」、この右側に石垣があります。
東海道を往来する人々が道中の安全を祈り、
「道しるべ」の役割も果たしていた・・・と。
また、ここは江戸時台末期の歌舞伎脚本作家
河竹黙阿弥の作になる「蔦紅葉宇都谷峠」の舞台でもある・・・と。
すぐに峠の頂上です。
あとはここから岡部まで一気に下ります。
下る途中にあった「髭題目碑」。
碑には「南無妙法蓮華経」の題目が筆端を髭のように
はねて書く書体で刻まれています・・・と説明版にあります。
下ること10分ほどで峠の出口に出ました。
左から来る道は最初に分かれた「つたの細道」です。
「明治のトンネル」から来る道とこの先で合流し、
3本の道は1本の東海道となって岡部に向かいます。
« みつくり谷・山室湿原 | トップページ | 寝物語の里・中山道 »
「歩く・街道」カテゴリの記事
- 旧東海道 品川から日本橋へ(2023.09.29)
- 旧東海道歩き 神奈川から品川(2023.09.27)
- 旧東海道 藤沢から神奈川(2023.07.27)
- 旧東海道 大磯から藤沢へ(2023.07.25)
- 熊野街道脇道 大紀町(2022.11.10)
コメント