子規の庭・奈良市
般若寺から登大路に戻る途中、転害門の近くにある
日本料理店「天平倶楽部」。
この店の露地を入っていくと「子規の庭」があります。
オープンしたばかりの2006年12月25日に一度訪れて記事に
していますが、思い出して寄ってみました。
露地を抜けて石段を上がります。
池を見ながら上りきると庭への道があります。
この辺りは天平倶楽部の裏庭になりますか?
左に見える花壇の奥に子規の故郷、伊予の青石に刻まれた
句碑があります。
説明板には
秋暮るゝ奈良の旅籠や柿の味
”子規の宿泊した封山楼はこの近辺にあったと思われ、夕食後、
月ヶ瀬出身の色白で美しい16歳の女中に剥いてもらった御所柿を
食べていると東大寺の鐘の音が聞こえてきた。その情景の余韻が
その後に立寄った法隆寺まで尾を引き、子規の代表作
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
に結実したといわれている。・・・・・”と書かれています。
子規が思い描いた庭園、
こちらの説明には、
随筆「筆まかせ」の中で書いている
”日本風の雅趣のある野生の草花が咲き乱れたるを最上とす。”
この主旨に添って子規の好んだ草花を植え込みました。・・・と。
中央の柿の老木を保存することで、奈良の地で子規を顕彰しようと
「子規の庭保存会」のプロジェクトが発足した・・・とHPにあります。
その柿の木、実もたわわに実っていました。
そしてたくさんの落ち柿が・・・。
ぐる~と一回り、
庭にある萩の花もこちらはすでに終っていました。
以前に訪れたときはまだできたばかりでしたが、
わずか2年ですが草花も大きくなって変わるものです。
昭和28年10月、正岡子規28歳、
この4日間の奈良の滞在が子規の最後の旅でした・・・と。
そして7年後、わずか35歳の若さで没す。
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