若冲と江戸絵画
朝から所用を済ませたら時間が中途半端になり、
明日行くつもりでいた「プライスコレクション・若冲と江戸絵画」
(愛知県美術館で開催中)を観に行った。
京都のリベンジと意気込んで行ったら時間が早かったのか人が少なく、
ちょっと肩透かしだったが観る方としてはありがたい。
入っていきなり「虎図屏風」がガラスの仕切りもなく迎えてくれる。
今回の展示の特徴はほとんどが直接作品に接することができること。
最初からそれを実感させてくれます。
構成は、
Ⅰ 正統派絵画 でメインは「花鳥図屏風」。
Ⅱ 京の画家 丸山応挙・長沢芦雪が主で「懸崖飛泉図屏風」他。
Ⅲ エキセントリック でこのコーナーが伊藤若冲の作品が並ぶ。
Ⅳ 江戸の画家
Ⅴ 江戸琳派 鈴木基一の絵が中心となっている。
さて、その「若冲コーナー」。
注目は若きプライス氏が若冲との出会いを果たし、
その後のコレクションへと道を開いた記念すべき作品といわれる
若冲の若き頃の「葡萄図」。・・・そして横には最晩年の作品である
「鷲図」の掛軸が並んでいます。
そして最大の目玉は「鳥獣花木図屏風」で、
ひとマス約12ミリのマス目を一枚の屏風に43,000個を使って
モザイクのように描かれた六曲二双の屏風です。
こういった画法は初めて見ました・・・これはやはり奇想天外?です。
ほんの少しの若冲作品を堪能しましたが、
とにかく絵も、展示の仕方も型破りでした。
長くなりついでにもう少し若冲を。
壮年の若冲が10年を費やして描きあげたといわれる「動植綵絵」は、
相国寺の「大典禅師」との関わりで描かれた「釈迦三尊尊」とともに、
亡き家族と自身の永大供養のため相国寺に寄進されたと・・・。
それも明治時代には皇室に献納されたそうで、現在京都で開催中の
「若冲展」は、実に120年ぶりに相国寺と「動植綵絵」が再会するもの
だそうです・・・、あの人気、分からんでもないな~。
そしてここからは余分ですが?あの「鳥獣花木図屏風」の絵を見て、
先日行った「石峰寺」の五百羅漢をもう一度写真でみて見ました。
絵に見る丸みを帯びた筆使いや、描かれた動物たちの表情から、
あの石仏に似たのはないかと・・・ そして拾ってみました。
見た方にしか分からない?いや、見た方も絵の表情まで記憶に
ないかと思いますが、私もチラシとにらめっこです。
しばし若冲の世界にハマってしまった単純な奴でございます!・・・。
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» プライスコレクション 若冲と江戸絵画展 [緑樹影沈魚上木]
先日、プライスコレクション 若冲と江戸絵画展行ってきました。 平日の午後とあって [続きを読む]
今日行かれたのですね。
名古屋はそんなにメチャクチャな人出じゃないでしょう?
まぁ、よくある話で、東京ではすごい入りのものでも、名古屋だと閑散としていることって、多いです。おかげでゆっくり見られるし、チケットも手に入るのですけど。
方眼にしきって・・・というのは、確か、西洋画の写生でされていたような・・・。これは、イギリス映画で見たシーンで印象に残っていることなのですけど。
若冲に、西洋画の知識がどれほどあったかは知りませんが、様々な幅広い追求があったのではないでしょうか?
一度調べてみたいです。
惟雄(つじのぶお)氏の書いたものが読みたくなりました。氏は、それまで異端視されていた若冲や蕭白らを評価した、美術史家です。
投稿: きみこ | 2007年5月29日 (火) 20時15分
プライスコレクション、私も楽しんできました♪
若冲の下絵による五百羅漢図とは、知りませんでした。いい表情ですね。
トラックバックさせていただきました。よろしくお願いします。
投稿: 花兎 | 2007年5月29日 (火) 21時12分
きみこさん、お先に。
予定を繰り上げて行ってきました。
出るときは昼時でしたが人出はそれほどでもありませんでしたよ。
>惟雄(つじのぶお)氏の書いたものが
これは興味がありますね、異端児若冲!を先んじて評価した人ですか、
面白い、読んでみたいですね。
花兎さん、拝読していました。
石峰寺から行った京都の「若冲展」が見れず、県美を見たら
TBをしようと思っていたんですが、先にもらっちゃいましたね。
遅まきながら逆TBさせてもらいます。
投稿: 好好爺 | 2007年5月29日 (火) 22時00分