町並み散策・名張続編
「名張藤堂家邸跡」を見学した後、「初瀬街道」に出ました。
しばらくして「宇流富志禰神社」の一の鳥居があります。
すぐ傍にあったまちかど博物館の「すみた酒店・はなびし庵」、
表にあった”江戸時代の奥座敷”のキャッチに
思わず入ってしまいました。
これが店先からの奥座敷ですが、
9代目店主の快いお迎えに甘えて一つ一つ解説を
していただきましたが、ここのお宝は凄いもんです。
これはここの三代目「角田半兵衛夫婦の坐像」です。
約百四十年前の江戸幕末の時代、男尊女卑の時代に
高名な生(いき)人形師の安本亀八に依頼して作ってもらった
という珍しいものだそうで、彫刻の寄木造だそうです。
他にもたくさんありましたが、これは江戸時代の大名火消し装束、
季節によって違う生地で出来ていて、胸当ても違います。
これはちょっと遊びごころが入っているようですが、扇子?です。
飾り物だとのことでしたがちょいと開いてもらいました。
開くと四角で、表裏が春と秋の絵になっています。
元は造り酒屋と両替商の商家だったとのことで古銭も多くあり、
珍しい藩符なども陳列されています。
一番の興味はこの絵図でした。
「都名所図絵」全6巻・安永9年(1780)と「大和名所図絵」全7巻・
寛政9年(1791)です。年代もんですが思わずこれって本物?
聞きませんでしたが、店先の陳列ケースに置かれていました。
実に気さくに説明をしてくださってついつい小一時間、
まさにタイムオーバーとなりましたが、まさに小さな博物館です。
丁重にお礼を言って先を急ぐ街道歩きとなりましたが、
街道沿いには旧家が建ち並び古い宿場町の雰囲気が残ります。
ここはもう一つ、江戸川乱歩生誕の地でもあります。
街道沿いの民家の隅に石標が三つ建ちますが、何で・・・?
下の写真、右が正式?な「生誕地碑」ですが、
細いひやわい(路地)を入った個人病院の庭先にありました。
後半は時間に押されて急ぎ足の散策になってしまいましたが、
短い時間でまた一味違った充実の名張散策でした。
« 町並み散策・名張 | トップページ | おふさ観音バラまつり »
「まちかど散策」カテゴリの記事
- 木彫りのまち 井波(2022.08.06)
- 若狭鯖街道 熊川宿(2022.07.14)
- 駅前イルミネーション(2021.12.18)
- ぶらり鳥羽・江戸川乱歩館(2019.08.20)
- 飛騨金山 筋骨めぐり(2019.05.27)
ここは面白い!
火消し装束に誇らしげに付いた大きな家紋♪
団扇?になっちゃう扇子、どれをとってもおしゃれですね。
江戸川乱歩生誕の地とは、これまた恐れ入りました。
投稿: 恵美 | 2007年5月18日 (金) 14時09分
恵美さん
説明しやすいものだけ取り上げましたが、そりゃもう驚きです。
こんなんでいいんかいな?と思うぐらい無造作に。
確かに乱歩生誕の地ですが実際は2歳で亀山へ。
しかしこの地の人たちの思いようは凄いもので、図書館には
「乱歩コーナー・幻影城」もあるようです。
投稿: 好好爺 | 2007年5月18日 (金) 15時49分