東海道・吉原から由比宿
富士市に、芭蕉が「野ざらし紀行」の冒頭で詠んだ
「猿を聞く人捨子に秋の風いかに」の句碑がある。
前から訪ねてみたいと思っていた。
せっかくなので東海道を吉原から由比宿を歩くことにする。
9:00 吉原駅を出る。すぐに道を間違う。
道なりに行くところを直進してしまってうろうろし、
元に戻って東海道に入る。
30分のロスで再スタート吉原宿に向かう。しばらく行くと名勝「左富士」、
東海道を東から西に来るとここだけが
左に富士が見える。
広重も描いた左富士の名勝だそうだ。
だが、今は周りは工場群で何も見えない?
これはかっての名勝だ。
この先の吉原も宿場の面影は全くなく、
商店街の東海道を行く。
塔の木、本市場とから富士本町へ。
ここで街道を外れ今日の目的である芭蕉句碑を訪ねる。
富士駅前商店街を駅手前で平垣公園に折れる。
公園の片隅に「野ざらし紀行」の”富士川にかかりて・・・”
の部分が刻まれた黒石の「捨子の碑」2基が並んで建つ。
もともとは富士市の市民センターの駐車場にあったものだが、
センターの改築でこちらに移したそうである。
ここにはもう一つ芭蕉の句碑があった。
「ひと尾根はしぐるる雲か不二の雪」
貞享4年(1687)柚木の茶屋で詠んだ句である。
これは知らなかった。何か得した気分?と
勉強不足を痛感する。
これで今日の目的はすんだ。
後は惰性で?東海道を歩くだけ?
富士川を渡り、間の宿岩淵、蒲原宿へ。
大正時代の洋館「旧五十嵐歯科医院」、
「旅籠和泉屋」の旧家をじっくりと見せてもらい、
久し振りに街道歩きを堪能する。
蒲原宿を抜けると由比までは3キロ。
由比本陣公園を見て由比宿を行く。
ここはいわずと知れた桜えびの漁港地。
今夜の酒の肴にはこれ!と買ってしまった。
街道歩きはこの時点で終わり。心はもう家路に向う。
由比駅までの1キロがこんなに長かったとは??
詳細= 東海道 吉原から由比宿
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