近江を歩く・月心寺から小関越え
雪も収まったようなので久しぶりに大津へ行く。
今日は「月心寺」の芭蕉句碑を見たくて、
東海道逢坂山から小関越えのコースを歩く。
大津駅から旧東海道に入り逢坂山に。
すぐ国道1号線に合流する。
国道手前にある「蝉丸神社」下社がある。
国道の先に道を挟んで「上社」、さらに先で国道を横断した
「逢坂関跡」碑から道を分けると「分社」が建つ。
分社の近くの芭蕉句碑を探すが確認できず先を行く。 国道沿いに「走井」
「月心寺」と書かれた
行灯のともる家がある。
ここに芭蕉句碑があるはずだが、
寺とはいえ他の入口は閉ざされていて入れない。
打ち水がされた趣のある入口を入ると苔むした「走井」の井筒がある。
臆して外に出たがどうしても句碑が見たく意を決して案内を請う。
出られた女将さん?がチラッとこちらをみてあちらにと案内される。
よれよれのズボンにウインドブレーカー、
これではどう見ても敬遠されて不思議はないか。
案内された横の玄関を入ると、そこは台所?(勝手口でした)。
土間に赤い火鉢が5個ほど並びやかんから湯気が立つ。
蔵の横を抜けて池のある庭園横を、
竹柵で仕切られた石段を登ると句碑があった。「大津絵の筆のはじめは何仏」
(元禄四年・1691)。
確認して戻りながらあらためてこの造りに感嘆する。
普通のお寺と思っていたが、これは?高級料亭だ。
丁重にお礼を言って失礼をする。ここから京、伏見道の道標を分け、
小関道道標(三井寺観音道)から小関越に入る。
道は一気に細くなり、
普門寺から山中を行く舗装道になる。
結構な登りを行くと車道に出て、
峠の地蔵がある。あとはただ下るのみ。
小関町の集落に入り天満宮入口で「小関越道標」を見る。
ちょうど逢坂山の周りを歩いたことになる。
天満宮に「山路きて何やらゆかしすみれ草」
(貞享二年・1685)。野ざらし紀行での吟である。
「野ざらし紀行」前書きに、”大津に出る道、
山路をこえて”とあり、何かで京、伏見から
この小関越えで大津に入った折の吟、と読んだ記憶があるが、
天満宮の句碑に解説はない。
このあと「円満院」、大津絵美術館、近江神宮、
天孫神社の句碑を見て歩いたが、
「月心寺」の感動を超えるものはなかった。
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19日朝、京都駅で自転車を組み立て、市内を1時間ほど走った後、三条から山科。旧道を行き、線路を越え、小学校前を通り「小関越え」を試みました。
しかし、いつのまにか違う道に入ってしまい「四之宮行者谷」という急斜面の新興住宅地。どんどん登ったら突き当たりに保育園と給水塔があり、舗装道路は行き止まり。さんざん登ったのにガックリ。しょうがないので引き返し、やっと正しい道へ。
軽自動車なら通れる程度の道を登っていくと、広い立派な通りに出て、お地蔵様前で一休み、あとは坂をスピードの出すぎに注意してあっという間に大津です。
その後は近江八幡、市内見物、八幡山周回の後、石塔寺往復。全部で100キロほど折りたたみ自転車で走りました。
「小関越え」でひっかかったこちらのブログのご繁栄を祈ります。
投稿: とうちゃん | 2006年4月21日 (金) 09時17分
とうちゃんさん。
コメントありがとうございます。
折りたたみ自転車での「小関越え」ですか。
いろんな所を廻って見えるんでしょうね?
「小関越え」は距離もなく、ほんのハイキング
気分で歩け、取っ付きまでの道も多々あり
楽しい道ですよね(電車ではすぐですが)。
歩いていると自転車の方にもよく会います。
ブログ、拝見したかったです。
投稿: 好好爺 | 2006年4月21日 (金) 20時51分