美濃赤坂界隈
「奥の細道」を終えた芭蕉が大垣滞在中に、
美濃の赤坂虚空蔵に行っている。
大垣市の「むすびの地記念館」のパンフレットには、
美濃赤坂界隈にある四か所の関連碑の場所が記されている。
東海道線の新快速で大垣駅へ。
もう一つの東海道線で二つ目の終着駅
美濃赤坂駅に着く。
中仙道赤坂宿である。
駅から北に800メートルほど行くと
法泉寺がある。
山門の右手に芭蕉句碑
「草臥れてやどかる頃や藤の花」(笈の小文)がある。
今日の目的である明星輪寺(赤坂虚空蔵)に向う。
山一つ廻り込んで「こくぞうさん」への山道を行く。
石灰工場の砕石で半分削り取られた道を登る?。
かなりの急坂だ。
道端のコスモス越しに見える町並みははるか下界にある
(ちょっとオーバーかな!)。
久しぶりに登山をしているようで汗がしたたり落ち、
息があがりそうだ。
表参道口からさらに急坂を登りようやく境内に着く。
「日本三尊佛随一」と刻まれた石柱の先、
山門の手前左の木立のなかに句碑が建つ。
「はとのこえみにしみわたるいわとかな」
(鳩の声身に入わたる岩戸哉)。
肩に 「赤坂の虚空蔵にて
八月二十八日 奥の院 はせを」とあり、
ここに詣でて詠んだ句である。
入り母屋造りの格式ある本堂の横に大きな岩が見える。
「名勝金生山岩巣公園」の石柱が建つ。
無数の奇岩、怪石が群立する自然岩公園とある。
急坂を下りて町中に戻り中仙道を少し歩き、赤坂から昼飯(ひるい)、
青墓と珍しい名の町を歩いて「青少年憩いの森」に行く。
「憩いの森」には遊歩道が整備され山を一周できる
ハイキングコースになっている。
表参道と書かれた入口から少し行くと山道に入る。
ここは元円興寺跡への参道で、
現在の円興寺は山の麓の西側に新しく建てられたとある。
遊歩道をくもの巣を払いながら喘ぎ喘ぎ登ると、
山頂近くに旧円興寺の跡が残る。
説明板の左手横に句碑がある。
句は「苔埋む蔦のうつつの念仏哉」で貞享元年、
元円興寺の源朝長の墓に参ったときの句とある。
朝長の墓を見て道を引き返す。
帰りは美濃国分寺跡を見る。
広大な跡地の傍にある「美濃国分寺」の境内。
本堂左手に「芭蕉翁」の翁碑があった。
帰りは中山道を歩いて赤坂に戻る。
中仙道赤坂宿を散策する。
赤坂港跡
旧道に残る「兜塚」、「脇本陣跡」、
「本陣跡」、
「赤坂港跡」など見ながら
赤坂港跡からバスで大垣に出る。
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